安定思考では世の中を変えられない。成長を見守ってくれた母への恩返しのため、織戸弘暉が「5歳児からのお金の学習塾」を起業するまでーーJOBS CAMP卒業生インタビュー #7

Interview 2023/07/04

U23若手起業家育成プログラム「JOBS CAMP」卒業生インタビュー第7弾!

今回のゲストは、近畿大学に通いながら「5歳児からのお金の学習塾」を起業した織戸弘暉さん。現在は休学し、2023年7月の店舗オープンに向けて事業推進にコミットされています。

織戸 弘暉さん(Kouki Orito)
近畿大学3年生・THINNEY株式会社 代表取締役社長

JOBS CAMP6期生

プロフィール写真

2001年、愛知県名古屋市出身。母子家庭で育ち、非課税世帯ながら妹と共に常に複数の習い事に通う。近畿大学法学部に入学。入学時、引っ越しの際に仲介会社に騙されマネーリテラシーの大切さを知る。お金の勉強をしていく中で、母親の偉大さを知るとともに、日本人全体のマネーリテラシーの低さを痛感する。

大学在学中には、サークルを立ち上げ、就活のためにFP3級など複数の資格を取得するが、実用的でないことに気づき起業の道を切り開く。その後、多数のアクセラレーションプログラムへの参加やビジネスコンテストで最優秀賞を獲得し、起業資金を獲得。5歳児からのお金の学習塾「まねまねタウン」の1店舗目を2023年7月にオープン。

母子家庭で育った織戸さん。ひとり親であるがゆえに経済的なハンデがありながらも教育熱心なお母様で、妹とともにたくさんの習い事をさせてもらったといいます。家庭環境では充実した教育機会に恵まれた一方で、日本の教育システムに疑問を持つ場面も。

織戸さんは、「起業した背景として一番大きいのは、お母さんに恩返しがしたいという気持ち」と語ります。なぜお金の学習塾を立ち上げ、起業という挑戦に踏み切ったのか。JOBS CAMPに参加したことで、何を得られたのか。お金の教育のアップデートに挑戦し続ける織戸さんの過去、現在、未来についてお話を伺いました。


U23若手起業家育成プログラム『JOBS CAMP』とは

パーソナルキャリアデザインサービス『BEYOND CAFE』を運営し、累計6万人の学生をサポートする株式会社Beyond Cafeと株式会社サイバーエージェント・キャピタルが2020年8月に立ち上げた若手起業家育成プログラム。

未来の日本を牽引する起業家を輩出するために、U23の学生を対象にU30の若手起業家がメンターとなり、2ヶ月間のワークショップを行います。

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▼過去メンター(※一部抜粋)
株式会社タイミー 代表取締役 小川 嶺さん
株式会社POL 代表取締役 加茂倫明さん
株式会社MiL 代表取締役CEO 杉岡侑也さん

▼第7期生募集中!
募集期間:2023年7月4日(火)〜2023年8月11日(金)
開催期間:2023年8月30日(水)〜2023年10月28日(土)
※スケジュールは予告なく変更となる場合がございます
※応募多数につき予定を繰り上げて応募〆切とさせていただく場合がございます
※エントリーは下記公式サイトから


これまでの経歴を含め、自己紹介をお願いします。

近畿大学法学部3回生で休学中の織戸弘暉と申します。2001年、愛知県名古屋市で生まれ、非課税世帯の母子家庭で育ちました。母は一生懸命働きながら、僕と妹に習い事をいつも3つ以上もやらせてくれて、とても教育熱心でした。

現在は大学を休学し、THINNEY株式会社を起業。5歳児からのお金の学習塾「まねまねタウン」を運営しています。実店舗の教室という形で、2023年5月中旬にプレオープン、5月18日に法人登記をしました。現在は7月のオープンに向けて準備をしています。

とある出来事をきっかけに、お金の教育の課題を意識

今まさに起業したてで、事業もこれからというタイミングですね。いつ頃から事業の構想や準備を始められたんですか?

2022年2月頃に起業を考え始めました。「子ども向けのお金の学習塾があったらいいな」と思いつつ、調べてみたら現状そのようなものはないことが分かり、「じゃあ自分で立ち上げようかな」と思ったのがスタートです。そして、近畿大学が開催しているアクセラレーションプログラムに同年9月頃まで参加し、30万円の起業資金をいただきました。

9月から年度末は多くのビジネスコンテストが開催される時期なので、どんどん挑戦し、最終的に賞金として合計約53万円をいただけました。

2022年12月、起業資金が集まってきたタイミングでコンテンツ開発を加速させ、2023年2月にショッピングモール2ヶ所をお借りしてプロダクト検証を実施。そこで、実際にお客様の反応を見て、これなら需要がありそうだと判断し、プロダクト開発を本格的に進めることに。

ショッピングモールでのプロダクト検証の様子

その頃、ちょうどJOBS CAMPにも参加中だったので、かなり忙しかったですね。でも、カルロスさん(※Beyond Cafeの代表)がモチベーションをものすごく上げてくれたので、全くつらくはなかったです。JOBS CAMP卒業後は、プロダクト開発や店舗オープンの準備を進めています。

事業の立ち上げに向けて、スピード感を持って一直線に進まれていますが、そもそもなぜ「子ども向けのお金の学習塾」をつくろうと思ったんですか?

大きなきっかけは、大学入学を機に大阪に引っ越す際に、詐欺にあったことです。

詐欺!?具体的にはどのような経験をされたのでしょうか……。

住む家を決め、数十万円を初期費用として振り込んだのですが、しばらくして「入金が確認できない」と管理会社の方に言われて。そんなはずはないと思ったのですが、どうやら振り込んだお金を仲介業者に横領されたようで……。そのときにお金の知識の必要性を強く感じました

また、実際に一人暮らしを始めると、それまで僕の面倒を見てくれていた母の存在のありがたさを改めて感じる一方で、母自身がもう少しお金の知識を持ってうまくお金を使えていれば、母子家庭でももう少し楽に暮らせただろうにな、とも思ったんです。

それがお金の学習塾をやろうと思ったきっかけですね。

詐欺の出来事が原体験になったんですね。

そうですね。でも、お金の学習塾を立ち上げる理由として、僕の中でそれ以上に大きかったのは、すごく教育熱心だった母に恩返しをしたいという気持ちです。

親が子どもの習い事にかける費用は、年収の約5%が平均というデータがあります。習い事1つあたりの費用を月々1万円と仮定して、子どもに習い事をさせるために必要な親の平均年収を算出すると、習い事1つにつき250万円。1つなら250万円、2つなら500万円……と、習い事が増えるにつれて必要年収も増えるということです。

参考:学校外教育活動に関する調査2017

僕の場合は、妹と合わせて6つの習い事をさせてもらっていたので、単純計算すると年収約1,500万円の家庭と同じレベルの教育を母は与えてくれていたことになります。非課税世帯の母子家庭で、家計に決して余裕があったわけではないはずなのに。

幼少期の織戸さんと妹さん

充実した教育機会を与えてもらったからこそ、日本の教育に課題意識を持つようになったと思いますし、母子家庭だったからこそ幼い頃からマネーリテラシーも自然と身につき、お金に関する問題を意識するようになったのかなと思っています。
また、純粋に母には感謝の気持ちでいっぱいで、恩返しをしたいと思っています。恩返しをしたいという思いが、僕がこの事業をやる基本になっていますね。

お母様を思う気持ちが伝わってきます。そんなきっかけから、お金の教育に興味を持たれたんですね。

はい。僕たちの世代は、学校でお金の知識を学んだ経験がほぼありません。そこで、自分でお金の勉強をしてみたり、日本のお金の教育の現状について、いろいろ調べたり考えたりしたんです。

日本のお金の教育は、他の海外諸国に比べると圧倒的に劣っていることが判明しています。例えば、先進国のアメリカやイギリスでは、義務教育を4,5歳の頃から10年以上行い、お金の教育もその中に含まれます。この教育システムは、約30年以上前から続いているそうです。

参考:暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト「知るぽると」
コエテコマガジン「世界と日本の金融教育|高校では必修(義務化)となっている?

一方で、日本は、2022年4月から高校の学習カリキュラムにお金の教育がやっと入りました。しかし、教育現場がどうなっているかというと、2人に1人の先生が、先生自身の金融知識不足によって生徒に教えられない状況があるんです。

こうした現状を知り、お金の教育を日本に浸透させる取り組みがしたいと思ったものの、行政に働きかけるという切り口は難しいことも分かっていました。

日本の教育委員会のあり方は広く問題視されています。教育委員会は事務局の提出する案を追認するだけで、十分な議論や実質的な意思決定が行われていないことなどが指摘されており、形骸化している側面も大きいのではないかと感じました。

参考:文部科学省「〔1〕教育委員会制度の現状と課題」

こうした現状の行政から変革を進めていくイメージは持てず、「それなら僕のやりたいものをやりたいようにつくろう」と思い、お金の学習塾「まねまねタウン」をつくることにしたんです。

起業したかったわけではない。必要な手段が「起業」だった

冒頭でも、お金の学習塾が当時存在しないことを知り、「ないなら自分でつくろう」と思ったと仰っていましたよね。「ないからつくる」という発想はそう簡単に浮かぶものではないと思うのですが、「起業」という選択肢はもともと意識されていたんですか?

いえ、起業は全く頭にありませんでした。僕はどちらかといえば安定志向だったので、長期インターンの経験もなく、いわゆる普通の大学生活を送っていました。そもそも法学部を選んだのも、公務員になるためでしたし。

公務員と起業家だと、両極端ともいえるほど違いますよね。

そうですね。これは日本の田舎ではよくある話だと思いますが、母や祖父母には「公務員になりなよ」とよく言われてきて、「公務員は安定」というイメージが僕の中にも形成されていました。

なおかつ、日本ではキャリア教育が全く行われないため、子どもの頃は世の中にどんな職業があるのか知らないですよね。僕自身も大学生になるまで、ただ「公務員って安定していていい仕事なんだ!」としか思っていませんでした。

日本の教育の課題のひとつですね。

そんな安定志向だった織戸さんが、なぜ起業に向けて突き進むようになったのでしょうか。

お金の教育に関しては、譲れない思いがあったからですね。

詐欺にあったことや幼少期の経験は僕自身の中で大きな原体験でしたし、お金の教育について調べる過程で、課題感はどんどん確たるものになっていきました。

日本では、お金が理由の自殺者数が年間3,000人以上というデータがあります。こうした現状を目の当たりにすると、「手を差し伸べない日本の現状ってどうなんだろう」と思ってしまうんです。

参考:厚生労働省「令和4年中における自殺の状況」

「もっとお金の教育を多くの人に届けたい」という思いが強くなったときに、「この思いを叶える手段が起業だったのか」と気づきました。起業するために事業内容を考える起業家もいると思うのですが、僕は逆の順番でしたね。

ゼロからの起業。エクセルの使い方を学ぶところからスタート

突然目の前に現れた起業の選択肢。お金の学習塾を作ろうと思い立ってから、どのように事業をつくっていったのですか?

僕一人でやれる自信は全くなかったので、まずは起業家育成に関するプログラムが大学にないか調べました。すると、4月と9月開始の年2回、半年ほどのアクセラレーションプログラムがあることを知ったんです。当時は2月だったので、4月までの2ヶ月間で何かできることはないかと思い、大学の事務局に電話してみました。

事務局に電話してみたところ、ある会社の社長さんに週に一度メンタリングしていただくことになりました。当時はパワーポイントやエクセルの使い方も知らない状態で、基礎勉強から始めましたね。

そして無事、4月スタートのアクセラレーションプログラムに合格しました。正直、メンタリングしていただいた社長さんのサポートがなければ合格できていなかったと思っていますが(笑)。

4月までの2ヶ月間も、ただ待つのではなくしっかり行動されたからこその結果だと思います!それから複数のビジネスコンテストで受賞されたと思うのですが、どんどん挑戦できた理由や受賞できた秘訣は何かありますか?

ビジネスコンテストに挑戦したのは、単純に起業資金が手元になく集めたかったのが理由です。なので、とにかくたくさん応募しました。10種類のコンテストにエントリーシートを提出し、2つだけ通過できました。

僕の場合、エントリーシートの選考さえ通過できれば、対面のプレゼンは誰にも負けない自信があったんです。結果的に2つとも受賞し、起業資金を獲得することができました。

ビジネスコンテストで最優秀賞を獲得

すごい!その自信はどこからくるのでしょうか?

プレゼンに関しては、もともと得意なんだと思います。中学や高校の学校行事ではクラスの代表を務めていたので、人前で話すことに慣れていました。スライド作りは最初は全くできませんでしたが、練習してある程度できるように。

記憶力には自信がないのですが、僕自身が思い入れのある事業なので、何も見なくてもスラスラ語れてしまうんですよね。「思いを喋る」という感覚です。きっとその熱意が自然と伝わっているのかなと。また、社会性のあるビジネスプラン自体も評価されたと思います。

短期間で2度も受賞され、さらに自信がつきそうですね。それ以降はどんどんプロダクト開発を進められたということですが、何が一番難しかったですか?

一番難しかったのは、メンバーのマネジメントです。店舗ビジネスは、資金に加えて人的リソースも必要で、さらにプロダクト開発にも人材が必要です。子ども向けのサービスなので、キャラクターを作るなどデザインにもこだわりたく、そのための人員も必要。

こうした背景から、メンバーをどんどん増やした結果、一時は最大14名のチームになりました。立ち上げ初期にしては多い人数です。ゼロから事業をつくるのでやることは多いですし、すでに市場が開拓されているビジネスではないため、前例がない分さらに大変。正直、メンバーのマネジメントまで手を回す余裕はありませんでした。

当時から現在も含め、メンバーの多くは学生です。みんな個性や強い思いを持っている一方で、能力や経験の不足によるケアレスミスも多いのが実情。例えば、スプレッドシートの扱い方がわからない、ひとつの資料の中でフォントや文字サイズが異なる、など。

代表として会社全体を見ながら14人全員のマネジメントをしようと思っても、なかなかうまくいかなかったんです。

メンバー集めやマネジメントは、立ち上げ期こそ難しいですよね。どうやってその大変さを乗り越えたのでしょうか。

正直、メンバーが減っても仕方ないと割り切って、マネジメントせずに突き進むと決めました。そのため、現在はメンバー7人で運営しており、最大人数から7人減ったことになりますね。

最初はメンバーが離脱すると凹みましたし、一度は引き止めようともしたのですが、今はすぐに気持ちを切り替えられるようになりました。慣れたという面もありますが、メンバーの離脱をいつまでも引きずっていたら、他のメンバーに対して失礼に値するとも思うので、意識的に気持ちを切り替えるようにしています。

メンバーが減ることも覚悟で突き進むのは、無理やり、乱暴とも捉えられるかもしれません。けれども、そんな状況でもついてきてくれるメンバーほど、ビジョンへの共感が強かったり、僕の会社でやりたいことがあったりします。僕についていこうという彼らの思いもより伝わってくるので、そういう点では突き進んでよかったなと思っています。

会社のメンバーとの信頼関係が濃いことが伝わってきます。織戸さんも彼らを信頼しているんですね。

そうですね。ビジョンに共感してくれた人をメンバーとして迎え入れるようにしています。僕とメンバー間で、お金に関する課題意識ややりたいことのイメージがそろっているからこそ、裁量を渡して仕事をしてもらっています

織戸さんと会社のメンバー

実際、「まねまねタウン」のカリキュラムを作る際も、僕がやりたいことをベースに大枠を決め、細かな中身を詰めていく段階に、僕は一切タッチしません。中身はメンバーが全て作り、僕はあくまでも最終チェック担当。カリキュラムに含まれるボードゲームは累計60個開発したのですが、ほぼメンバーが作ってくれていますね。

JOBS CAMPに参加してみたら、扉が開かれた

ボードゲームを60個も!そのようにプロダクトの開発や検証で忙しい時期に、JOBS CAMP6期にも参加されたんですね。

そうですね。大変な時期ではあったのですが、カルロスさん(※Beyond Cafeの代表)の熱量の高さに衝撃を受け、JOBS CAMPに参加したことでモチベーションが上がりました。事業に取り組む際の目線も変わり、さらには今でもカルロスさんにお世話になっているので、本当に参加してよかったと思っています。

そもそも、どこでJOBS CAMPを知ったのでしょうか?

とある先輩に出資の相談をさせていただいたときに、その方がまた別の起業家の先輩を紹介してくれて、さらにその紹介された方がまた別の方を紹介してくれて……というような人のつながりの中に、カルロスさんと面識がある方がいらっしゃったんです。

その方からカルロスさんやJOBS CAMPを紹介していただき、応募しました。

JOBS CAMPを知ってからは、即決で応募されたのですか?

はい、即決で応募しました!当時は、チャンスを全部ものにしたい思いが強くて。現在はある程度取捨選択していますが、当時は、いただいたお誘いは全て受け、実際に足を運んでみるようにしていました。そのため、JOBS CAMPを知ったときもすぐに応募しました。

さすがの行動力ですね。応募したとき、JOBS CAMPには何を期待していましたか?

先ほど、店舗ビジネスは資金も人も必要という話をしたのですが、だからこそ学生で店舗ビジネスの経験がある人ってあまりいないんですよ。となると、相談できる人や知見を得られる場所も限られます。

JOBS CAMPの面接で初めてカルロスさんとお話したのですが、「店舗ビジネスをやっている起業家に会ったことないでしょ」と、まさに悩んでいたその通りのことを言われて。実際、店舗ビジネスをされている方には一度も会ったことがありませんでした。カルロスさんは、「それ(店舗ビジネスに強い人に出会い、知見を広げること)をJOBS CAMPでやったらいいんじゃないか」と言ってくれたんです。

そのときのアドバイスがすごく的確で、「この人のもとで学びたい」という思いが強くなりましたね。

JOBS CAMPに参加して、「事業に対する目線が変わった」と仰っていましたが、具体的にどのような変化があったのでしょうか。

まず、本当にたくさんの知識をインプットできたことで、それまでより効果的に情報収集や事業へのアウトプットもできるようになりました。例えば、カルロスさんに教わらなければ知らなかったツールがたくさんあります。僕はTwitterをあまり活用したことがなかったのですが、起業家はTwitterを活用していく必要があるということを知りました。noteも同じですね。

もちろんツール以外にも、カルロスさんからはいろいろな情報や起業家としてのスタンス、仕事のやり方に関することまで、本当にたくさんのことを教えていただきました。

あとは、週1回の講義でものすごくモチベーションが上がったことがよかったですね。僕、参加する前と後で全然気持ちが違うんですよ。JOBS CAMPの講義は、オンラインで毎週1回、3時間行われます。正直、初日の前日は嫌だったんです。当時は3時間もZoomをしたことがなかったので、「3時間って長くない!?」と思ってしまって(笑)。初日のアジェンダに「自己紹介:2時間」と書かれていて。

そのとき偶然、宮城の離島に先輩と旅行中だったので、「みんながご飯を食べてワイワイ盛り上がる時間に、僕だけ3時間Zoomか……。」「変なところに入っちゃったかも」と正直思っていました(笑)。

そんな気持ちでいざZoomに入ってみると、実際にはものすごく楽しくて、なんというか……扉が開かれたような感覚でした。参加してよかったと思いましたし、それからは毎週の講義が楽しみになりました。

JOBS CAMPの講義での記念撮影

扉が開かれた感覚!織戸さんにとっては衝撃的な体験だったんですね。何がそのように感じさせたのでしょうか。

正直、オンライン開催の場であんなに心が動いたことは今までにありませんでした

理由はいろいろあるとは思うのですが、まず、オンラインの場の盛り上げ方がピカイチでしたね。カルロスさんの喋りもうまいし、盛り上げ方もうまいし、本当に楽しくて。

JOBS CAMPでは講義の参加ルールとして、「画面off禁止」「wifiスピードはいくつ以上」などが定められています。初回はこのルールに驚き、緊張もしたのですが、そうやって6期生全員の顔を見ながら一緒に盛り上がる感覚を共有できたことも、楽しさやモチベーションの向上につながったのかなと思います。

他にも個性的な参加者の方がたくさんいらっしゃったと思いますが、そういう交流も織戸さんにとって新鮮だったのでしょうか。

まさしくそうですね!それまで、関西では近畿大学の学生起業家を中心に交流する機会が多かったのですが、関西以外の地域の方とは、同世代も含めて会ったことはありませんでした。

起業家に限らず、個人事業主として様々な取り組みをしている学生さんなど、参加メンバーにはいろいろな人がいて、彼らからもすごく刺激を受けましたね。

行動力や意欲があれば、応えてくれるコミュニティ

これからの事業の展望や織戸さん自身の目標を教えてください。

事業に関しては、スタートは正直思うようにいかないことも多く、想定よりも少ない人数の集客に留まっているのですが、打開策がいくつか見えてきたので、なんとしてでも年内に100人は「まねまねタウン」に入っていただきたいと思っています。

そして、来年はフランチャイズ運営を目指しているので、そのための体制を整えていきたいです。例えば、法務を整備するとか。再来年には、フランチャイズ店舗と本店をバランスよく運営し、「まねまねタウン」に2,000人を集客することが目標です。

同時並行で、「まねまねタウン」で子どもが自由に貯めたり使ったり増やしたりできる、独自通貨の「マネ」を、日常生活でも使えるようにしていきたいと考えています。まずは楽天ポイントやdポイントに交換できるようにしたいです。また、銀行と力を合わせながら、子ども向けの職業体験型テーマパーク「キッザニア」に近い場づくりもしたいと思っています。

子どもたちが、よりリアリティのある通貨で実際にお金を使うことによって、実生活でお金の知識を実践するところまでサポートする。その方針をぶらさず、事業成長にコミットしていきたいと考えています。

最後に、起業をしてみたい学生や何かに挑戦したいと考えている学生など、未来の後輩に向けてメッセージをお願いします。

もし何かアクションしようと思っているなら、JOBS CAMPには絶対参加した方がいいと僕は思います。カルロスさんをはじめとして親身になってくれる人がたくさんいて、行動力があればどこまでもサポートしてもらえるし、意欲があればそれに対して応えてくれるコミュニティです。

ぜひ何かに挑戦したい方は、JOBS CAMPに参加してみてください。僕もまだお世話になりながら挑戦を続けているので、一緒に頑張りましょう!

本日はありがとうございました!織戸さんの今後の挑戦も応援しています!

織戸さんのSNS

Twitter

まねまねタウン/株式会社THINNEYについて

公式HP

インタビュアー / ライター

  • 伊藤 真莉Mari Ito

    株式会社Beyond Cafe マーケター

    1998年1月、横浜生まれ。東京大学在学中、ライバー・タレント活動、ミスコン出場、インフルエンサーと共同で事業立ち上げ、スタートアップ起業など、やりたいと思ったこと全てに挑戦。2020年、大学を中退して旅行系のITベンチャーに入社。コンテンツマーケティング全般を担当し、2021年、旅をしながら働けるようになるために退職し、フリーランスに転身。2022年6月から1年間でパートナーと世界一周を達成し、マーケター、ライターなどとして働く傍らYouTuberとしても活動。自分らしく生きる人を増やしたい。旅と宿とヨガが好き。

    Twitter: @itomari_81

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BEYOND CAFE

企業情報

会社名 株式会社Beyond Cafe
代表取締役社長 伊藤朗誠
設立年月 2016年9月
所在地 〒107-0062 東京都港区南青山 4-8-21 FETOマンション 1階 B号室